82年生まれ キム・ジヨンを読んで

この本は、韓国人作家キム・ナムジュの2016年の作品です。1982年生まれの主人公キム・ジヨン(実際韓国では1982年出生の女児の名前でジヨンが一番多かったそう)のこれまでの人生の中で、彼女が受けて、感じてきた「女性差別」「女性と男性の不公平感」が年代ごとに淡々と描かれています。同世代であり、日本で生きてきた自分にも少なからず似た経験があるので終始キムジヨンが他人とは思えませんでした。

私が小学校の頃、キムジヨン同様、出席番号は名前の順でしかも男子が先、その後が女子でした。それが当たり前だったから、何の疑問も持たずにいました。今の小学校も出席名簿は男女混合のようです。

他にも就職活動の面接や就職後に参加させられる接待、ずいぶん後に知った男性の同期よりもずいぶん給料が少なかったこと、そして出産、育児のために退職しなければならない現実など、これは日本人女性にも「私もそうだ、そうだった」と共感出来るシーンが本当に多いです。

私の中で韓国は女性の大統領もかつての存在し、非常に強いイメージでしたが日本と同様、ともするとそれ以上に男尊女卑なのかもしれないと思いました。

去年始まったMetoo運動でさらにこの本は韓国女性の支持を得たそうです。本物の悪党と魔が差した人を一緒にするべきではないと思いますが、女性だから受ける不公平感には、声を挙げていかなければ何も解決しないでしょう。

また私の主観ですが、優秀な女性ほど社会で受ける女性差別や不公平感は大きいのではないだろうかと感じています。東京医大の例がまさにそれだと思います。

キムジヨンは特別ではなく、こういう経験をした女性が日本にも多く存在するのだということを知ってもらいたいですし、日本人男性にも是非読んで頂きたいです。